3日目 豊島美術館、高松・直島の旅

豊島に来た一番の目的は2010年に開館した豊島(てしま)美術館。家浦港で借りたレンタサイクルで唐櫃浜(からとはま)方面へ。くねくれした坂道をしばらく上り、急に視界が開けたところで、森の中に忽然とUFOのような建造物が現れます。豊島美術館は、美術館内でのインスタレーションを含め今回の旅で訪れた場所で一番良かったところかな。



建築は西沢立衛、インタレーションは内藤礼。この柱がない広大な人工空間のコンクリートの地表の小さい穴から水が少しずつ湧き出て、それを流れていくのを眺めていると、時が過ぎて行くのを忘れてしまいます。空高くから下の街で小さな汽車が走りさってはまた次の汽車が来るのを見ているような感覚。
http://www.benesse-artsite.jp/teshima-artmuseum/



ミュージアムショップ、カフェも同じような球体の建物。この美術館もチケットを購入後、すぐ美術館にはいるのではなく、瀬戸内海を見渡せる遊歩道をまわってから美術館に入る導線になっています。



豊島美術館のあるあたありが一番標高の高いところ。そこを過ぎると坂を一気に下り唐櫃港へ。昔見た懐かしい風景。




豊島は元々は自然豊かな島。ところが一時期産業廃物が不法に投棄される場所になった暗い過去があります。アートも一役買ってますます活気のある島になることを願うばかり。



心臓音のアーカイブ。その名の通り世界各国の人の心臓音をだけを集めたクリスチャン・ボルタンスキーのプロジェクト。今にも雨が降りそうなけだるい瀬戸内の海を見ながら、ヘッドホンでドイツ人の心臓音を聞いていると、否が応でも不思議な気分にさせられます。やさしい音から激しい鼓動まで、人それぞれで異なることに驚かされます。
http://www.benesse-artsite.jp/boltanski/